「英語が全然話せない」「皆の会話に入れない」「会議で一言も発言できない」。ネイティブを前にしたとたん、「英語が通じない」と悩む日本人は多くいます。一方で、日本人と同じく、英語でハンディがあるはずの非ネイティブは、うまくやっています。なんと、ビジネス英語には、非ネイティブが身につけるべき「絶対ルール」が存在したのです。
1年2ヵ月売上ゼロで窮地に追い込まれた著者が、今ではネイティブを部下に持ち、15ヵ国以上の外国人プロフェッショナルをマネージするきっかけとなった、非ネイティブが実践しているテクニックを『ビジネス現場で即効で使える非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』にまとめました。学生時代に学んだ単語でじゅうぶん。使えるフレーズを多用し、ポジティブで丁寧な言い回しを意識すれば、英語での会話は怖くありません。「こんなとき、なんて言えば?」があっという間になくなるキーフレーズを中心に紹介します。

まったく知らない外国人と会話をスタートさせる「非ネイティブの定番フレーズ」Photo: Adobe Stock

最大級の敬意を払って挨拶したい

 イベントや異業種交流会などで、見知らぬ外国人に「Nice to meet you.」(はじめまして)と突然話しかけると、当然ながら相手は驚きます。

 紹介もない、まったく知らない外国人と会話をスタートさせる前振りとして、非ネイティブの定番フレーズ「It’s 〜 , isn’t it?」(〜ですね)を使います。たとえば、イベントに参加していたら、「This is a great event, isn’t it?」(素晴らしいイベントですね)と声がけして、会話をスタートさせるのです。

 また別の用途として、会話が特になくシーンと静まり返った場面でも使えます。エレベーターで外国人と一緒になったとき、外国人の同僚と会議室で2人きりになったとき、軽い挨拶をしたあとに話題がなくて困った経験が皆さんあると思います。こんなときに役立つフレーズが、「It’s 〜 , isn’t it?」(〜ですね)です。

 このフレーズの使えるポイントは、「〜ですね?」と相手の同意を求めるかたちで、「目の前の状況を利用して、話題がなくても会話の糸口が見つけられること」にあります。たとえば東南アジアでは、驚くほど室内のエアコンが効きすぎて寒い場合が多いのですが、こんなとき「It’s too cold, isn’t it?」(とても寒いですね)と、相手に同意を求めて話題を振ることで会話の糸口が見つかります。

 エレベーターで、顔見知りの外国人と乗り合わせた際に「It’s crowded, isn’t it?」(混んでますね)や、「It’s a nice weather, isn’t it?」(いい天気ですね)などというフレーズで会話を始めるのもいいでしょう。

「isn’t it?」より
「right?」のほうが使いやすい

 また、「isn’t it?」の代わりに「right?」も使えます。たとえば、「It’s too cold, right?」(とても寒いですね)、「It’s crowded, right?」(混んでますね)、「It’s a nice weather, right?」(いい天気ですね)という感じです。文末の「ですね」を肯定文にするか否定文にするかを気にしなくていいので、私は「right?」を普段よく使っています。

 もちろん、会話の糸口だけでなく、「(はっきり覚えていないけど)それで合っているよね」「~ですよね」と相手に同意を求めたり、念を押したりするときにも使えます。たとえば、「We have a meeting at 2pm, right?」(2時から打ち合わせがありましたよね?)、「You are coming, right?」(来るよね?)といった具合です。ちょっと確信が持てないことを聞きたいとき、同意を求めたいとき、話の最後に「right?」をつけるだけで確認できるので、オススメです。

「isn’t it?」「right?」を使って、目の前の状況を利用することで会話のネタを少し作りだすことができます。相手の外国人の反応は希薄であっても、こちらとしては一人でも多くの外国人と親しくしておきたいところなので、とにかく何でも会話の糸口にして、外国人たちとの会話が続くように頑張りましょう。