すぐ役立つ学問は
すぐ役立たなくなる
リベラルアーツを考えるとき、今の世界の特徴は、民主主義に加えて技術の進歩にあります。
昨今の技術の進歩はものすごく速いですよね。
僕の使っているiPhoneは、毎年新しいバージョンが出ます。
ちまたには、「技術がどんどん進化すれば、学校でもプログラミング教育を教えなければいけない」という人もいます。
でも、プログラミングのプロに聞けば、「プログラミング言語を、大学1年、2年で教えても、卒業する頃には誰も使っていない世の中になる」といっています。
技術の進歩がものすごく速くなるということは、知識の陳腐化が速く進むということです。
すぐに役に立つような実用的な学問は、
あっというまに陳腐化して
役に立たなくなる。
そうであればあるほど、
物事の本質を理解する力、
すべての常識を忘れて、
自分の頭で自分の言葉で自分はこう感じる、こう世界を理解するという
物事の本質を捉える力、
考える力こそがキーになる
と思います。
過去の僕の『哲学と宗教全史』全連載は「連載バックナンバー」にありますので、ぜひご覧いただき、楽しんでいただけたらと思います。