流通業は超売り手市場
金融業は超買い手市場
次に業種別の求人倍率を見てみよう(下図参照)。求人倍率が最も低いのは金融業で0.28倍。一方、最も高いのは流通業で約11倍となっており、ちまたでコンビニエンスストアなどの人手不足がニュースになっているように、流通業はかなり深刻な人手不足の状態だ。
このように、一口に売り手市場といっても、会社の規模や業種によっては買い手市場の側面もある。そこをしっかり認識せず、最初から大企業に絞って就活をしてしまうと、就活終盤で苦労することになる。 応募者が集中している企業にも悩みはある。優秀な人材は他社との争奪戦になるからだ。おのずと初任給などの報酬も上げざるを得ない(下図参照)。
採用現場は今、さまざまな形で格差が表面化しつつあり、就活ルール廃止でそれは加速するだろう。