初詣
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普段は伝統とは無縁でいても、正月になれば初詣に行き、鏡餅を飾るなど、古来からの伝統行事を大切にしている日本人。あらゆる便利なモノを生み出し、生活の快適性を求めている現代においても、いまだに私たちの生活に息づいている伝統行事は少なくありません。そこで今回は、100万部超えのベストセラー飯倉晴武奥羽大学文学部教授の『日本人のしきたり』(青春出版社)から、世代を超えて今なお行われている正月行事の由来について紹介します。

初詣は本来、氏神様にお参りするものだった!

 年の初めにお参りすると「めでたさ」が倍加するということで、新年を迎えると各地の神社・仏閣は、初詣をする人で大賑わいとなります。大晦日の除夜の鐘を聞きながら家を出て、元旦にお参りをすませて帰るのを「二年参り」といっていました。

 ちなみに、昔は一年のケジメとして、一家の家長は、大晦日の夜から神社に出かけて、寝ないで新年を迎えるのが習わしでした。そのころ、家族は主として自分たちが住んでいる地域の氏神を祀っている神社にお参りしていました。

 やがて、伊勢神宮や出雲大社など有名な神社に出かけたり、その年の干支によって年神様のいる方角、つまり恵方が縁起いいということで、恵方に当たる社寺に出かけて初詣をするようになりました。これを恵方参りといいます。

 現在では、この恵方参りの習慣はなくなり、明治神宮、成田山新勝寺、川崎大師、住吉大社など、各地の有名社寺に出かけてお参りすることが多くなっています。