様々なことが起きた2019年
フィンテックの話題も豊富な1年
2019年は、元号が平成から令和に変わるなど、さまざまなことが起きた。フィンテック分野に限っても、2019年はFacebookがリブラ・プロジェクトを発表したほか、フィンテック・ベンチャーの資金調達は活発で、12月にはマクアケやフリーなどのIPOもあった。また、消費税増税やラグビーW杯や東京オリンピックと連動して、キャッシュレス化やスマホ決済サービスの話題も増えた。
このように2019年は、フィンテックに関連する動きを多数目にすることになったが、フィンテックに関する用語(ワード)は見慣れないものが多く、検索エンジンを使ってフィンテック関連ワードを調べる動きも多かったと推察される。
そこで本稿では、検索エンジンで検索されたフィンテック関連ワードに注目し、フィンテックがどのように検索されているのかを振り返ってみよう。なお本稿における調査では、データ・サイエンティスト株式会社の協力を得て、同社のKeyword Tool(https://kwtool.co)を利用した。
多様性のあるキーワード
「フィンテック」が検索される理由
「フィンテック」というキーワードが検索された件数は、月間12万2945件(2019年12月24日現在)で、「フィンテック」と一緒に検索されたキーワード(関連用語)は382個あった。これは、「フィンテック」と「投資」、「フィンテック」と「企業」、といった検索パターンが382種類あったことを意味する。なお、月間検索件数のトップは「天気」の8344万2473件で、関連用語は2269個。「フィンテック」と近い「金融」というキーワードでは、月間検索件数が98万3750件、関連用語が2155個あった。
月間検索件数に対する関連用語の割合(関連用語÷月間検索件数)をみると、「フィンテック」の割合は「天気」の115倍も大きく、「金融」よりも1.4倍大きかった。「フィンテック」というキーワードは、ここ数年で普及したものであることから、月間検索件数は「天気」などに及ばないものの、「フィンテック」に関連する用語は「天気」や「金融」よりも多様であると言えそうだ。