米S&P500種指数は過去30年で800%上昇し、金融危機といくつもの弱気相場を乗り越えてきた。一方、日経平均は1989年12月29日に3万8915円87銭で過去最高値を付けた後、下落に転じ、その水準はいまだ回復していない。30年過ぎた今、日本株はこの最高値を40%ほど下回ったままだ。だからといって、日本は例外だと簡単には言い切れない。自由貿易国で技術的に進んだ先進国市場であるなど、多くの点で米国とそこまで大きな違いはない。日本で起こったことは米国でも起こり得るのだろうか。日本と同様、米国も高齢化しており、産業は少数の大手企業に集中している。2019年に米国の金利は急低下し、金融市場では長期金利がゼロもしくはマイナスになるのかという真剣な議論が起きた。日本と欧州の多くではすでにマイナス金利を経験済みだが、そうした議論が米国で起きたのは恐らく初めてだ。
日本の「失われた数十年」から学ぶべき教訓
米株の強気相場はまだ続いているが、日本で起きたことは米国でも起きるのだろうか
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