【ドバイ】イラン革命防衛隊の精鋭組織「コッズ部隊」のカセム・ソレイマニ司令官が米軍の空爆で死亡した。イランはこの10年、ソレイマニ氏の指揮により中東での勢力拡大に成功したが、今回の事件はそれを中東の市民が脅かしつつあるタイミングで起こった。  特にイラクではイラン政府の支配の影響で、イランに多いイスラム教シーア派が孤立を強めている。昨年にはシーア派の聖地にあるイラン領事館への放火が相次いだ。  レバノンでも昨年10月から反政府抗議行動が起こり、親イランのイスラム教シーア派武装勢力ヒズボラが実効支配する政治体制に反旗を翻した。