――筆者のジェラルド・F・サイブはWSJのチーフコメンテーター ***  米国とイランの間で新たに生じた危険な対立を巡る大きな疑問は、極めて単純でありながら深淵(しんえん)だ。米国が中東で長年陥っている複雑な状況は、この対立で一層深まるのか、それとも今回の出来事が分岐点となって終結へと向かうのだろうか。  ドナルド・トランプ米大統領に批判的な向きに加え、仲間の多くも、トランプ氏が命じた空爆でイランの精鋭部隊のガセム・ソレイマニ司令官を殺害したことは、大統領自身が反対する「終わりなき戦争」を誘発するだけだと懸念している。