――筆者のトッド・リンドバーグ氏は米ハドソン研究所のシニアフェロー  米国は1970年代、2つの大きな屈辱にまみれた。1975年にサイゴンが共産主義の北ベトナムの手に落ちたこと、そして1979年にイランの首都テヘランで米国大使館が占拠されたことだ。後者の事件では、米国人52人が444日間にわたり人質となった。ドナルド・トランプ米大統領は、イランがガセム・ソレイマニ司令官殺害への報復措置に出た場合、イラン国内52カ所に攻撃を与えるとしていたが、この数字の源となったのが大使館人質事件だ。  イランには、ベトナムから学べる教訓がある。