「経済こそが重要なのだ、愚か者」。銀行はこの古い政治的格言の正しさを身をもって証明している。確かに低金利は貸し手の事業を面倒なものにしている。しかし、米経済が好調な限り、大手行は低金利がもたらす多くの悪影響をかわす備えができているようだ。2019年10-12月期(第4四半期)は、貿易戦争を巡る緊張緩和、抑制されたレポ金利、企業心理の改善がトレーディングデスクや助言業務の追い風となった。それら事業の収入は前年同期比で急増し、JPモルガン・チェースとシティグループはいずれも増収となった。