トランプ打倒なるか?民主党の明暗を占う予備選挙「5つの視点」
いよいよ米国大統領選の序章へ。再選に挑むトランプ大統領の対抗馬は?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

大統領選挙イヤーを迎えた米国では、民主党の予備選挙で全米の先陣を切るアイオワ州の党員集会が2月3日に迫ってきた。再選に挑むトランプ大統領の対抗馬は、どのように選ばれようとしているのか。5つの図表を使い、いよいよ本格化する民主党の予備選挙と、米国政治の今を読み解く。(みずほ総合研究所欧米調査部長 安井明彦)

いよいよ始まる米国予備選挙
分極化する民主党候補の内情

 米国では、民主党の予備選挙の投票が、2月3日のアイオワ州党員集会で幕を開ける。トランプ大統領の再選阻止で団結したい民主党だが、目立つのは中道派とリベラル派への党内の分極化だ。これは前回2016年の予備選挙から続く構図であり、トランプ大統領との再戦に挑む前に、民主党は党内での再戦に決着をつける必要がある。

 2016年の予備選挙では、中道派で大本命だったヒラリー・クリントン元国務長官を、リベラル派のバーニー・サンダース上院議員が追い上げ、両者の一騎打ちが長引いた。当時の支持率を振り返ると、当初は約60%ポイントもあったクリントン氏のリードが失われており、分極化の進行が鮮明である(図表1参照)。

 一貫して2人の一騎打ちだった2016年と比較すると、今回の民主党の予備選挙は、多数の候補による争いになっている。しかし、中道派(ジョー・バイデン前副大統領、ピート・ブティジェッジ前サウスベンド市長、エイミー・クロブシャー上院議員、マイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長など)とリベラル派(バーニー・サンダース上院議員、エリザベス・ウォーレン上院議員)に分け、それぞれをまとめて支持率を整理すると、2016年の予備選挙終了から、まるで時間が止まっていたかのような姿が浮かび上がる(図表1参照)。

 今回の予備選挙に関する世論調査が出始めた2019年2月時点の両派の差は、前回の予備選挙が終わりを迎えた頃の水準に近い。現時点の差は10%ポイント程度であり、前回の同じ時期と似たような水準にある。