イランと米国のあからさまな対立がひとまず和らぐ中、トランプ政権は、中東情勢の緊張を再燃させないようにしつつイランに圧力をかけ続ける構えだ。米国や中東の当局者が明らかにした。イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は17日の金曜礼拝で扇動的なメッセージを発した。だが米当局者は、イランやその同盟国が米国との正面衝突を回避したい意向だとの確信を強めていると話す。米政権内の安全保障担当幹部は、イラン政権は国内での求心力低下や米国との対立が足かせとなり、立場が弱まっているとみている。革命防衛隊のミサイル誤射で乗客乗員176人全員が死亡したウクライナ機墜落事件を受けて、国内では大規模な抗議デモが発生している。米政権幹部はドナルド・トランプ大統領に対し、強硬姿勢を崩さず経済制裁を維持するとともに、欧州首脳が核合意違反を理由に国連の対イラン制裁の復活に動くか、見極めるべきだと助言している。