中国の習近平国家主席は、中国中部の都市、武漢からの新型コロナウイルスの「加速的な拡散」について、「深刻な事態」と認めた。ウイルス拡散を防ぐため、中国政府は武漢とその周辺都市の住民の移動を禁止し、市外へ向かう航空便、列車、バス、フェリーの運航を停止した。しかし、今回の事態が大惨事に発展した場合には、習氏に対する個人崇拝と、共産党政権の情報操作が、非難の主な対象になるべきだろう。同様の事態の前例としては、第1次世界大戦中の1918年のスペインかぜの流行が挙げられる。米国では、政府当局者やマスコミが、戦意低下を避けるために、スペインかぜの被害を軽微に装おうと出来る限りの策を講じた。ロサンゼルスの保健当局責任者が「おびえる必要はない」と公言し、アーカンソー・ガゼット紙がこの病気を「熱と寒気を伴う普通のかぜ」と表現していた時期に、千人単位で人々が死亡していた。