台湾
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中国への対決姿勢が
民進党勝利の第一の要因

 台湾では今月、4年に一度の総統選挙(中華民国正副総統選挙)が実施され、与党・民進党(民主進歩党)から出馬した現職の蔡英文氏が再選を果たした。

 一昨年末の「前哨戦」とされた統一地方選挙では、蔡氏率いる民進党が歴史的な大惨敗を喫した結果、蔡氏が同党主席(党首)辞任に追い込まれ、同党及び政権に対する支持率は低下する危機的状況となった。一方、最大野党の国民党が大躍進を果たしたことで、当時は4年ぶりの政権交代が予想され、蔡政権の「死に体」化が進むとみられた。

 しかし、最終的に蔡氏は再選を果たすとともに、同時に実施された総選挙(立法委員選挙)においても民進党は改選前から議席数を減らすも、単独で半数を上回る議席を維持し、政権基盤の確保にも成功した。

 この背景としては、昨年の逃亡犯条例改正案をきっかけとした香港での反政府デモの激化及び長期化を受けて、蔡氏及び民進党が中国への対決姿勢を鮮明にする一方、国民党は上述の統一地方選での勝利時同様に対中融和を訴えたことがある。中国に対する姿勢の差が明暗を分けた。

 蔡氏と国民党から総統選に出馬した高雄市長の韓国瑜氏の得票差が20ポイント近く開くなど、直前の世論調査の結果がそのまま票差につながった。他方、同時に実施された総選挙(比例代表部分)における民進党と国民党の得票率は、民進党がわずかに国民党を上回る程度にとどまり、両党への支持の差は大きくない。