王の寝室と王妃の寝室

 王の寝室は、王の生活の場であると同時に王の執務室であり、君主制の聖域でもありました。当時は、起床と就寝の儀式も行われていたそうです。ルイ14世は1715年9月1日にここで息を引き取りました。

 王妃の寝室は、ルイ14世妃以来、歴代の王妃が使用しました。最後にこの部屋を使用したのは、マリー・アントワネット。王妃はこの部屋で大半の時間を過ごし、人々の訪問を受けました。「公開出産」が行われたのもこの部屋で、19人もの王の子供がここで生まれました。現在公開されている家具や内装は、マリー・アントワネットが使っていた時代のものを再現しています。

王の寝室宮殿のほぼ中央に位置する「王の寝室」
王妃の寝室“アントワネットの時代”で保存された「王妃の寝室」

ドメーヌ・ド・トリアノン

 庭園内にある運河の北側には、グラン・トリアノンとプティ・トリアノン、王妃の村里からなるエリア「ドメーヌ・ド・トリアノン」があります。堅苦しい宮廷生活に疲れた王家の人々が、息抜きをした場所です。

 グラン・トリアノンは、ルイ14世が愛人と過ごすために建てさせたもので、優美なイタリア風邸宅。バラ色の大理石でできた美しい列柱回廊は、ルイ14世の発案で生まれたといいます。フランス革命でルイ14世時代の調度品はすべて失われましたが、ナポレオン1世が使っていた頃の調度が保存されています。

グラン・トリアノンバラ色の列柱が美しい「グラン・トリアノン」

プティ・トリアノン

 プティ・トリアノンは、もともとはルイ15世とその愛妾ポンパドゥール夫人のために建てられましたが、後にマリー・アントワネットに贈られました。ここで彼女は、子供たちや親しい友人だけをそばに置いて、自由気ままな日々を過ごしていました。宮殿とは正反対の軽やかで可憐な内装に、彼女の繊細なセンスが感じ取れます。

お供の間プティ・トリアノンの「お供の間」