PISAの結果を冷静に分析してみると
これからの日本をつくっていくのは教育です。
この前のPISA(OECD生徒の学習到達度調査、15歳児を対象に読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野について3年ごとに調査を実施→最新2018年実施)の結果を見ても、日本の読解力は15位で1位の「北京・上海・江蘇・浙江」には圧倒的に負けていますが、数学的リテラシーと科学的リテラシー部門に関しては、日本の数学的リテラシーは6位、科学的リテラシーは5位、3部門全体ではG7(主要国首脳会議)内ではトップなのです。
ちなみに、3部門の1位は「北京・上海・江蘇・浙江」、2位は「シンガポール」、3位は「マカオ」です(出所:文部科学省・国立教育政策研究所 令和元年12月3日)。
ある意味、G7トップということは、すごいことです。
おそらく日本の教育投資は、OECD(経済協力開発機構)諸国で一番下かブービー(下から2番目)ですから。
国がほとんどお金をかけていないのに、PISAの3部門で「G7中最優秀」というファクトが出ているのは、現場の先生方が必死に教えている以外の解はないでしょう。
特に義務教育中は、先生方の教え方ひとつでいくらでも子どもが伸びる余地があるので、これからもぜひ創意工夫を凝らして子どもたちを育ててほしいと思います。
最後に、APUに遊びにくる方法をお伝えします。
書店に僕の本がありますが、「はじめに(まえがき)やおわりに(あとがき)」に、僕のメールアドレスがあります。メールで「何月何日にAPUに行く」と書いてください。
年間1万5000人の見学者のほとんどは小・中・高生ですが、APUの外国人学生が一時間半のツアーコースを案内します。
これは非常に面白いので、ぜひおこしください。
では、次回からは、質疑応答に入りましょう。
過去の僕の『哲学と宗教全史』全連載は「連載バックナンバー」にありますので、ぜひご覧いただき、楽しんでいただけたらと思います。