新型コロナウイルスは世界経済にとって、2008年以来、最大の脅威となった。当時と大きく異なるのは、何をすべきかについて、驚くべきコンセンサスが醸成されたことだ。新型コロナウイルス感染症「COVID-19」の流行は、その特質が故に経済政策を恒久的に変える力を持っている。これまで慎重だった欧州中央銀行(ECB)でさえ、18日に7500億ユーロ(89兆円)規模の新たな債券買い入れプログラムを打ち出した。これには、ユーロ圏の財政がぜい弱な国を下支えするという大胆な可能性も含まれる。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)は、銀行や企業への資金支援や外国中銀との通貨スワップ協定など、流動性がひっ迫した12年前に導入した政策手段をすべて再び総動員した。