米国での新型コロナウイルスの感染拡大で大きな負荷がかかっている病院や州は、医療用品の「戦略的国家備蓄」が需要に全く追い付いていないとして、連邦当局に国防生産法の権限を用いて製造を一段と拡大するよう求めている。ワシントン州とマサチューセッツ州の当局者は、医薬品や医療機器、マスクなど防護具の国家備蓄について、要求分のごく一部しか供給されなかったと述べている。州当局者はまた、備蓄の配分方法の変更も求めている。人口に基づく配分となっており、感染が急増している地域の対応が制限されているためだ。ワシントン州当局者は、必要に応じて要求が満たされるべきだとしている。上院で現在交渉中の1兆6000億ドル(約180兆円)規模の救済法案には、戦略的備蓄に17億ドルを振り向ける条項が盛り込まれる可能性がある。