【ワシントン】ドナルド・トランプ米大統領が掲げていた「4月半ばまでの経済活動の再開」という野心的な目標は、大きな障害にぶつかった。米国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長(79)だ。  トランプ氏が復活祭には教会に信者が戻るとの予想を示すと、ファウチ氏は大統領執務室に向かった。同氏とホワイトハウスの新型コロナウイルス作業部会メンバーのデボラ・バークス氏は、一定の対人距離を確保する「ソーシャルディスタンス」措置を解除すれば、感染者が急増するとの予測データを大統領に示した。トランプ氏は最終的に2人に同意した。