米連邦準備制度理事会(FRB)は9日、中小企業や地方自治体を対象に融資プログラムを拡充すると発表した。融資規模は2兆3000億ドル(約250兆円)になるという。FRBはまた、既存の企業融資プログラムの枠組みを拡大し、比較的リスクの高い社債を買い取ることも明らかにした。2008年の金融危機当時に「最後の貸し手」として機能したFRBが、新型コロナウイルス対応でさらに大きな役割を演じることになる。ジェローム・パウエルFRB議長は声明で、米国の「最優先事項はこの公衆衛生の危機に対処し、病気の人々に支援を提供し、ウイルスのさらなる拡大を抑制することでなければならない」と述べた。さらに「FRBの役割は経済活動が制約される中で、できる限りの安心と安定を提供することであり、今回の措置は今後の回復をできるだけ力強いものとすることに寄与するだろう」と述べた。