大学よりも企業側が100%悪い!
3つ目のキーワードが「高学歴」です。
高学歴とは何でしょうか。
サービス産業はアイデア産業です。
教科書で習ったとおり、製造業は、土地と資本と均質な労働力を必要とします。
今でも地方で工業団地をつくって、県がお金を補助しますよ、高専も近くにありますよ、という話が聞こえてきますが、かなり時代遅れな発想だと思います。
製造業は、世界的に見れば低学歴産業です。
全世界の製造業の従業員を100とすると、大卒以上の人は40%未満です。
意外に思われるかもしれませんが、日本社会は製造業の工場モデルに過剰適応してしまい、低学歴社会になっているのです。
まず、日本の大学進学率は53〜54%で、OECD平均より7ポイント低い。
次に、日本の学生は大学で勉強しません。
これは、日本の学生が怠け者だからではありません。
極論すれば、100%企業側が悪い。
日本の学生がなぜ大学に行くかといえば、いい大学に入って、いい会社に入りたいからです。
そのいい会社の採用基準に「成績」がほとんどなく、「面談」だけで決めている。
しかもその面談では、ほとんど学業成績に関することが問われない。
これでは誰が勉強するかですよね。
続きは次回にしましょう。
過去の僕の『哲学と宗教全史』全連載は「連載バックナンバー」にありますので、ぜひご覧いただき、楽しんでいただけたらと思います。