ソフトバンクグループが過去最大の赤字を出すことは、新興企業への大盤振る舞いが大した戦略ではないことを示している。カネのなる木がほとんど裸になり、新戦略を打ち出す必要に迫られる日も近そうだ。ソフトバンクは13日、2020年3月期の営業損益がかつてない大幅な赤字になるとの見通しを明らかにした。10兆円規模のテクノロジーファンド「ビジョン・ファンド」で投資先企業の評価額が大幅に落ち込んだことが主因で、投資損失は約1兆8000億円に上る。ビジョン・ファンドが出資を約束した資金のおよそ3分の1はソフトバンクが拠出している。これに加え、悲惨な経営状態に陥った米シェアオフィス大手ウィーワークや通信衛星ベンチャーのワンウェブなど、ソフトバンク独自の投資も約7500億円に上る。
ソフトバンクの大盤振る舞い、迫られる戦略転換
有料会員限定
あなたにおすすめ