簡単トレーニングで
顔は確実に変わる

小林照子さん老化によって、顔の筋肉は硬く衰えますが、鍛えることで「後退」にあらがうことができます Photo by Kazutoshi Sumitomo

 もしかしたら、これを数回繰り返すだけで「顔が疲れた…」と感じる方がいらっしゃるかもしれません。あるいは、「口角なんて、全然上がらないぞ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 実は顔の筋肉も、年齢とともにどんどん老化しているのです。普段きちんと動かしていないところは、老化によって硬くなっていて当たり前。口元の硬さが気になる方なら、「い」のマウストレーニングを行う前に、まずは小鼻横から口角にかけてを中指でクルクルと軽くマッサージしてみてください。動画の(2)のプロセスです。これを2~3回行って口元をほぐしてから、「い」のマウストレーニングを行うようにしましょう。

 通常お伝えしているのはここまでですが、さらに効果を出したい方は、「『い』と『う』の口を交互に作る」という、動画の(3)のプロセスを行いましょう。

 このトレーニングは1日に何回やらなければいけないという決まりはありません。朝、体のストレッチや筋トレをする習慣のある方でしたら、その最後にやるようにしていただいてもいいですね。体も、顔も抜かりなく鍛える。これは一流のビジネスパーソンなら、誰でも行っていることですから。

 大切なことは、回数は少なくても、とにかく毎日続けることです。「顔が痛い」「面倒くさい」とトレーニングを怠れば、またまたあっという間に硬い口角挙筋に逆戻りです。

 口角挙筋を意識的に鍛えていると、滑舌もよくなってきます。口元の筋肉がよく動くため、明るくて聞き取りやすい声が出るようになるのです。ボソボソ声で、しかも不機嫌そうな顔では仕事運自体が逃げていってしまいます。今まで積み上げてきたことをゼロにしてはいけません。「後退」とあらがい、少しでも「前進」する。そのために私たちは、自分を磨き続けるのです。

 穏やかなやさしい笑顔で、いま私たちを取り巻いている困難を乗り越えていきましょう。