外出自粛生活が続き、運動量が減っている人も少なくありません。こうしたなか、積極的に取っておきたい栄養素が「たんぱく質」です。しかし、毎日の食事で十分なたんぱく質量を摂取するのは意外と難しいもの。今回は、在宅続きの今こそ考えたい「たんぱく質」のとり方を解説します。(管理栄養士、パーソナルトレーナー 西巻草太)
たんぱく質が不足すると
太りやすくなって免疫力も下がる
みなさんは「たんぱく質」に対して、どんなイメージを持っていますか?「アスリートや、筋トレやスポーツを趣味にしている人が意識的に取っているもの」、そんなことをイメージした人もいるかもしれません。
確かに、アスリートはもちろん、筋トレやスポーツをしている人にとって、筋肉のもととなるたんぱく質は重要な栄養素です。しかし、日常的にトレーニングをしていない人にとってもたんぱく質は非常に重要なもの。なぜなら、筋肉はもちろんのこと、体のあらゆる細胞の材料となるのがたんぱく質だからです。
私たちの体の細胞は、日々新たなものに生まれ変わっています。そのとき、その材料であるたんぱく質が不足してしまったら、どうなるでしょうか。
たんぱく質が足りないと、筋肉の細胞を十分に作ることができませんから、筋肉量が低下し、それと比例して基礎代謝も落ちて太りやすい体になります。今、新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、外出自粛や在宅ワークが奨励されていることで、ただでさえ運動不足になっている人も多いはずです。それに加え、たんぱく質が足りない食事を続けていると、それこそ輪をかけて太りやすくなってしまいます。
また、たんぱく質が足りなければ、私たちの体をウイルスや細菌などの外敵から守ってくれる免疫細胞も十分に作ることができません。それでは、免疫力も下がってしまいます。そういう意味でも、今こそたんぱく質の重要性がより増しているときだと私は思います。