米国の新規株式公開(IPO)は今週、2件の大型上場案件で息を吹き返しそうだ。米ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)とマーケティングデータ会社のズームインフォ・テクノロジーズはそれぞれ3日、4日に上場を予定している。ワーナー・ミュージックは今年最大のIPO、ズームインフォもハイテク関連の上場としては最大規模となる。目標価格レンジの中央値で計算すれば、両社合わせて約25億ドル(約2700億円)を調達することになる。調査会社ディールロジックによると、今週はほかに上場予定の3社と合わせた調達額が30億ドル近くに達する見込みで、今年の米IPO市場では週間ベースで調達額が最大となる。ワーナー・ミュージックは2日遅くに1株当たり23~26ドルで7000万株を売り出す予定で、評価額は117億~133億ドルになる。幹事証券にはモルガン・スタンレー、クレディ・スイス・グループ、ゴールドマン・サックス・グループなどが名を連ねる。ズームインフォは4450万株を1株当たり19~20ドルで売り出す計画で、JPモルガン・チェースとモルガン・スタンレーが主幹事を務める。