(3)「私たちに必要なのは共通の目的の下で団結することだ。ドナルド・トランプ氏は私の生涯で、米国民を団結させようとせず、その素振りすらしない初めての大統領だ」

(4)「彼は逆に我々を分断しようとする。我々がいま目にしているのは彼の3年間の意図的努力の結果だ」

(5)「ラファイエット広場(ホワイトハウス前の公園)で見たような権力の乱用よりも良いやり方があることを我々は知っている。我々の憲法をあざ笑う政府の人間は拒絶し、その責任を取らせなければならない」

 などなどの極めて強烈な内容と言辞だ。

 特にトランプ大統領が「略奪が始まれば、射撃が始まる」などと唱え、軍を出動させて抗議活動を制圧しようとする姿勢は、国民を分断するものとして怒りをあらわにしている。

「抗議制圧に軍を使うのは支持しない」
エスパー国防長官も一線画す

 米国には大統領・連邦政府の指揮下にあり、「現役」の軍である連邦軍のほかに、通常は州知事の指揮下で治安維持や災害支援にあたりながら、戦時体制になると大統領の指揮下に入る連邦軍の予備役部隊にあたる州兵がある。

 陸軍州兵は33万3800人、空軍州兵は10万6700人もいるが、月に1回、週末に集まって訓練し、年に1回2週間合宿する程度だ。参加者には日当が出るが、若干余裕がある人々の社交クラブ的色彩がある。

 よほどの緊急事態には米国政府が予備役兵力として動員できることにはなっているが、今回の抗議デモに対して、トランプ大統領は、州知事たちに州兵を治安維持に投入することを求め、「知事がそれを避けるなら私が命令する」と言っている。

 マティス大将の批判に対してトランプ大統領はマティス氏を「世界一過大評価されている将軍だ」と、反撃した。

 だがマティス氏はもともとトランプ氏が2016年12月に国防長官に指名した人物だ。

 当時、マティス氏は2013年に退役後3年しかたっておらず、国家安全保障法では軍人は退役から7年間は国防長官になれないと定められているため、国防長官就任は難しかった。

 それをトランプ氏が米上院に特例として承認させ、2017年1月に就任させた。無理をしてまで任命したのだから「過大評価」だとすれば、その責任はトランプ氏自身にある。