22年卒学生,インターンシップ早くも22年卒学生の就職活動が始まっているようです Photo:PIXTA

コロナ禍でかつてない大混乱となっている2021年卒学生の就職活動。6月から大手企業の面接も解禁になったことで、ようやく就職活動を終えた人、選考が遅れている企業に合わせて就活を続けている人などさまざまだろう。そうした中で、なんと早くも22年卒の学生が本格的に就活を開始しているという。(ダイヤモンド・セレクト編集部 林恭子)

22年卒学生の就活サイト登録
前年比120%に増加

「6月上旬の22年卒学生の登録数は2万5000人と、前年比120%に上っている」

 こう語るのは、エン・ジャパンが展開する新卒学生向けスカウトサービス「iroots」事業部長の近藤翔太氏だ。

 さらに、大学生向けの長期実践型インターンシップ求人サイト「キャリアバイト」を運営するアイタンクジャパン社長の藤原義人氏は、「22年卒学生は、2年生の10月~12月時点での登録数が、21年卒学生と比べて160%となっている。3年生の4、5月からのインターンを見据えていたようで、これは21年卒学生より半年ほど早い登録スピード」と話す。

 22年卒学生がこれほど早く就活に向けて動き出しているのは、一体なぜだろうか。

早くも22年卒学生が
就活を始めている2つの理由

 考えられる理由としては、大きく2つが挙げられる。

 まず1つが、「通年採用」の開始だ。経団連はこれまで「採用指針(就職・採用活動のルール)」を定め、応募受付期間を限定して行う新卒一括採用を行ってきたが、18年9月に21年春入社以降の学生に対しては指針をつくらないことを決定。現在は、政府が代わりにルールの策定を主導して、3年生の3月に企業の採用情報解禁、4年生の6月に面接開始とする方針になっている。

 22年卒についてもそのルールを踏襲する形になるが、経団連に加盟していない外資系やベンチャー企業はもちろん、経団連加盟企業でも、優秀な学生を囲い込むために、その採用日程の方針にのっとらず、先行して説明会や選考が行われているのが実態だ。そうした中でインターンシップも、業界や企業研究ができるものだけでなく、内定直結型のプログラムが増えてきている。21年卒学生の就活・採用でも早期化は起きていたものの、22年卒学生ではさらに加速するという。

「22年卒学生のキャリアバイト登録者で、現在までに長期インターンシップに参加している学生の数は、21年卒を大きく上回っている。就活開始の時期が不明瞭になっている分、早めに動こうという意識が働いているのではないか」(藤原氏)