特集『就職人気企業ランキング 2021年卒後期調査』(全4回)の#1では、ダイヤモンド・ヒューマンリソースが毎年実施している「就職先人気企業ランキング調査」の文系男子編をお届けする。伊藤忠商事が前回の早期調査に続いて再び1位に。三菱商事(2位)、住友商事(4位)、丸紅(5位)、双日(10位)とコロナ禍でも総合商社の人気は根強い。東海旅客鉄道(JR東海)は前回調査から大きく順位を上げている。(調査・分析/株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソース 経営企画室 室長 高村太朗)
就職人気企業ランキング
文系男子の結果は?
ダイヤモンド・ヒューマンリソースが毎年実施している「就職先人気企業ランキング調査」では2012卒採用以降新卒採用マーケットは拡大し、少子高齢化を背景に売り手市場が継続してきた。例年であれば大学3年生の夏休み期間を利用したインターンシップを前哨戦に、採用広報解禁となる3月1日以降、実質的な採用選考が開始。ゴールデンウィーク前後にはピークを迎え、採用選考解禁の6月上旬には収束する流れが定着しつつあった。
しかしコロナ感染拡大防止のため、就職情報会社の主催する合同イベント、大学就職部の主催する学内合同説明会、さらには企業の会社説明会も開催自粛が相次ぎ、唯一ウェブによる説明会や面接が展開される状況になっている。
4月に行った学生モニターアンケートでも「採用活動が止まっているのか、単に選考に落ちただけなのか分からない企業が多く、次の行動が決められない」「ウェブでの面接は雰囲気がつかめずやりにくい」「大学が閉鎖されていて誰に相談していいか分からない」といった困惑する声が多く聞かれた。
緊急事態宣言が発出されたのは4月7日と、調査期間終了の5日前ということもあり、本調査の結果に大きな影響は見られないものの、日に日に状況が悪化する中、学生の安定志向は高まり、総合商社、大手金融機関、デベロッパーに人気が集中する結果となった。
こうした全体の傾向をつかんだ上で、今回は21年卒後期ランキングの文系男子の結果をお届けする。