東日本大震災からもうすぐ1年半が経つ。今年の震災の日にちなみ、ライフメディアのリサーチバンクが調査した「震災対策に関する調査」によると、過去1年間の防災訓練参加率は25%未満。震災対策を「特に何もしていない」人は、26%に上ることが明らかになった。

 調査期間は、2012年8月17日~22日。全国に暮らす10代~60代の男女が対象。有効回答数は1389件。調査データ全文はライフメディアのホームページで確認できる。

「水・食料を備蓄」は半数以下
危機意識はもう薄まってしまったのか

 調査によれば、「最近1年間で防災訓練(避難訓練)に参加した経験がありますか?」という問いに、「参加した」と答えた人は24.7%で、全体の4分の1に満たない数字となった。年代別に見ると、10代男性、10代女性が最も多いが、これは学校で行われた避難訓練に参加したためと考えられる。また男性では30代、40代(28.6%、32.2%)の参加率が50代、60代(30.8%、24.8%)を若干上回っているが、女性では50代、60代の方が高い(30代=11.3%・40代=10.4%、50代=21.2%、60代=19.0%)。一方、20代の参加率は男女ともに低かった(20代男性=16.0%、20代女性=12.7%)。

 また、「直下型などの大きな地震の発生に対してどのように思いますか?」という問いに、「不安に思う」と答えた人は全体の50.3%、「少し不安に思う」は38.5%、「あまり不安に思わない」は8.9%、「不安に思わない」は2.3%。男女別では女性の方が不安に感じている人が多い傾向にあった。

 さらに、「あなたのご家庭で、大きな地震に備えていることはありますか?(複数回答)」の問いには、「特に何もしていない」と答えた人が26.5%に上った。選んだ人が最も多かった「水・食料などを備蓄している」でも42.8%と半数を下回り、「非常用持ち出しグッズを用意している」も31.6%だった。東日本大震災直後の買い占め騒動は記憶に新しいが、「備えが大切」という教訓に結びつけた人は少数と言わざるを得ない。