ポストコロナに躍進する、アマゾンキラーの新興ECソリューション。彼らの実力やいかに。特集『ECのニューノーマル』(全8回)の#2では、社会の大変動を背景に急成長を続ける、新たなECソリューションを読み解いた。(ダイヤモンド編集部特任アナリスト 高口康太)
アマゾンキラーの出現
その時代背景とは
カナダのEC(電子商取引)サイト構築ソリューション企業Shopify(ショピファイ)の勢いが止まらない。同社のサービスを使うと、簡単な操作で独自のECサイトを構築することが可能となる。新たにECに参入するブランド、新興D2Cブランド(D2CはDirect to Consumerの略。小売業者を通さない、ネット専売のブランドを指す)、さらにインフルエンサーのネットショップや個人店舗まで、新たなプレーヤーがECに参入する舞台となっている。
新型コロナウイルスの感染拡大によりリアルショップの売り上げが下がる中、消費のECシフトが加速しており、Shopifyはこの追い風を最大限に生かしている。既存の大手ECモールも大きく売り上げを伸ばしているが、それ以上のパフォーマンスを上げているのだ。米アマゾン・ドット・コムと株価騰落率を比較すると、その圧倒的な注目度が分かる。
Shopifyの成功は、同社のサービスが優れているというだけでは説明できない。背景にあるのは「ECの地殻変動」だ。