早期選考の開始時期は平年並み、
内定出しは前倒しに

 下図で示したように、22年卒インターンシップへの参加者に対する早期選考についは、「前年と同じ」との回答が18社と最も多かった。一方、内定出しのタイミングについては、「早くする」との回答が13社で最多となった。選考開始のタイミングが同じでも内定出しは早めるということなので、21年卒と比べると「短期決戦」となる可能性がある。

 もう少し詳しく見てみよう。早期選考の開始時期を期間別に見ていくと、早い企業は9〜12月で選考を開始し、1〜2月にピークを迎える(下図参照)。従来の就活ルールに従えば3月から企業説明会などの採用活動が解禁となるので、インターンシップ参加者への選考開始はかなり早いといっていいだろう。ただ、開始時期が未定との回答が5社あり、コロナ禍の不透明な採用市場の現状を表している。

 一方、内定出しは9〜12月に始まり3月に大きな山を迎えている(下図参照)。21年卒のインターンシップ参加者への内定出しが3月から5月にかけて山を迎えているのと比べると、前倒しになっていることが分かる。「企業は、本当は3月に21年卒の内定出しをしたかったが、コロナ禍で4〜5月に遅らさざるを得なかった」(谷出氏)という特殊事情もあり、3月にインターンシップ参加者への内定出しのピークが来るのは、ここ数年の傾向として珍しくはない。しかし、21年卒とは違うということは頭にとどめておいた方がいいだろう。