新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で旅行・航空宇宙業界が大混乱に陥るなか、ボーイングとエアバスは航空会社が引き取ろうとしない航空機の生産で財務が圧迫されている。航空会社は多くの場合、当面、機材は欲しくないと話している。航空便需要が歴史的な落ち込みを見せるなか、そうした機材を黒字で満席にすることはできないからだ。また、渡航規制のため、一部航空会社の従業員は米国や欧州の工場に機材を引き取りに行けずにいる。その結果が行き場所のない航空機だ。ボーイングやエアバス、サプライヤーの現金は減り、三者は生産と人員を削減している。顧客は一般に、引き渡し時に購入価格の半分超を支払う。ボーイングが4-6月期(第2四半期)に引き渡したのは20機と、前年同期の90機から減少した。ボーイングの納入データを分析したところ、これは1963年以降の四半期で最低だ。