東京の新宿・歌舞伎町の風景(2020年7月17日撮影) Photo:PIXTA

新型コロナウイルス感染拡大の「第2波」到来が指摘される一方で、安倍政権や地方自治体が経済再開の方針を後退させつつあることに、国民の間から落胆や不満が広がり始めているように思える。「進むも地獄、引くも地獄」という状況で、このままでは日本がもたない。今最も必要なのは、防疫と経済再開の二者択一ではなく、それらの両立だ。そこで、高齢者・基礎疾患を持つ人と若年層とを切り分けた対策を講じて防疫と経済の両立を実現する「第3の道」を提案したい。(立命館大学政策科学部教授 上久保誠人)

防疫重視から経済再開の移行が
感染再拡大で頓挫

 新型コロナウイルスの感染再拡大が止まらない。7月31日時点で、国内で新たに1580人の新型コロナウイルス感染者が確認された。1日当たりの感染者数としては、過去最多。感染者数は3日連続で1000人を超えた(その後、「1000人超え」は8月2日まで5日間続いた)。

 地域別では、東京都で463人が感染、1日当たりの感染者数が400人を初めて超えた。大阪府では216人の感染を確認。愛知県193人、福岡県170人、沖縄県71人、兵庫県62人など、過去最多を更新する県が相次いだ(出所:NHK「特設サイト新型コロナウイルス 道府県別感染者数」、いずれも数字は7月31日時点)。

 地方自治体の首長は、感染拡大の防止に独自で動き始めた。沖縄県の玉城デニー知事は、8月1〜15日の期間で県独自の緊急事態宣言を発令した。加えて、夏休みシーズンで県外から沖縄への旅行を計画している人々などに対して「できるなら再検討してほしい」と要望した。