だが、同じことが同じようにできる人が集まるよりも、長所と短所がはっきりしている凸凹のある人が集まり、ワイワイやりながら互いの短所をそれぞれの長所で埋め合うほうが、チーム全体の力を表現したレーダーチャートは大きくなる。

異端をチームにとけ込ませるコツ

 私はいつもチームメンバーに、「短所は見ずに、長所を見よう」と伝えるようにしている。大企業では癖のある人を受け入れていくのはなかなか難しいところもあるが、そこは譲らずにやっていかないといけない。

 この方針を浸透させるコツは、「できるだけ早く、癖のある人の優秀さが発揮される機会を作る」ことだ。「あの人がいると、こんなことが実現できるんだ!」というポジティブな驚きを目の当たりにすれば、減点主義的な発言に対しても「でもこんな長所もあったよね?」と納得してもらいやすい。

 それに、多様性の高いチームであればあるほど、それぞれのメンバーの常識は異なる。Aさんにとっての常識はBさんにとっての非常識であり、逆もまたしかりなのだ。だから短所に目を向け始めてしまったら、優秀な人たちが、互いの短所を悪く言い合うことにもなりかねない。

 人事評価でもチームメンバーの互いの評価でも、「あの人は〇〇ができない」というマイナス評価は行わない。あくまでもいいところだけを見る。すると、際立った能力を持つ変わった人がたくさん集まってくる。

 欠点がなく、誰も怒らせないバランス型の人材も必要だ。

 しかし、「欠点はあるが、何かに突出している人」を集めてチームを作ることができれば、こんなに頼もしいことはない。