「かんぽ不正問題」で、募集人(販売員)の処分がようやく進み始めた日本郵政グループ。区切りを付けたとして営業再開へ前のめりになる中、郵便局で新たな不適正販売が発覚し、波紋を広げている。(ダイヤモンド編集部 中村正毅)
発覚した新たな不適正販売
「かんぽ商品と投資信託の同一のお客さまに対する販売において、お客さま本位でない営業が行われた可能性のある苦情が、複数発生している」
7月末の記者会見の冒頭で、日本郵政の増田寛也社長は、そう切り出した。
事の発端は今年4月、日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険のグループ3社を連携させて、保険や投資信託など複数の商品にまたがっている顧客の苦情を分析したことだった。
分析を進めると、郵便局において法令違反の疑いが濃厚な販売手法が、相次いで露見したのだ。