ビールを飲むと
太りにくい?

 ヨーロッパではホップは民間薬として利用されてきた歴史があり、ホップにのみ存在が確認されている生理活性物質からは抗酸化活性やエストロゲン様活性が見つかっている。そのため、「更年期障害、メタボリックシンドローム、インシュリン抵抗性II型糖尿病、不眠、骨粗鬆症などに改善効果がある」として研究が進んでいるのだ。

 ホップに含まれるキサントフモールには抗肥満作用があるらしい。

 肥満やII型糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病は脂質の代謝が壊れてしまうことで起きるのだそうだ。東京大学の研究グループは脂質の合成量を減らす(=脂肪酸合成酵素遺伝子の活性化を抑える)食品を探し、ホップに含まれるキサントフモールにその機能を発見した。

 マウスに「0.2%または0.4%のキサントフモールを混合した高脂肪食」を7週間食べさせたところ、「コントロール群と比較して体重、体脂肪量、肝臓重量、肝臓中脂質などが有意に低下」したという(東京大学大学院農学生命科学研究科の論文「ホップに含まれるフラボノイド「キサントフモール」による抗肥満効果の分子機構を解明」https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2015/20150721-1.html)。

 つまり、ホップにより脂肪酸やコレステロールの合成が抑えられ、太りにくくなるというのだ。

 最近は脂肪として蓄積されにくい「エンプティカロリー」として蒸留酒が持てはやされたりしているが、アルコールはどんな飲料であってもグラム当たり約7キロカロリー。炭水化物がグラム当たり4キロカロリー、脂質が9キロカロリーなので、蒸留酒だろうがビールだろうが、摂取カロリーが消費カロリーを上回れば、太るに決まっている。