宮崎県は「悩みがある」人が最も多いのに
幸福度1位になった不思議

 今回1位になった宮崎県で特徴的なのは、『都道府県SDGs調査2020』で幸福度の調査と一緒に行っている「満足度」や「定住意欲度」の順位がそれほど高くない点だ。愛着度は10位と上位であるものの、満足度は23位、定住意欲度は28位にとどまっている。

 これに対して調査を行ったブランド総合研究所の田中章雄社長は「宮崎県では、幸福度や愛着度といった感覚的なものへの評価は高い一方で、満足度や定住意欲度のような実体を伴うものへの評価は高くないようだ」と語る。

 同調査では「個人の悩み」についてもアンケートを行っており、田中社長は「個人の悩みは幸福度に影響を与える要素」だと語るが、宮崎県は「悩みがない」と答えた人の割合は11.6%と全国で最も少ない、つまり「悩みがある」人の割合が全国で最も多いという意外な結果となった。

 実際、個人が悩みとして「低収入・低賃金」を選んだ人が多い都道府県では7位(41.5%)、「貯蓄・投資」は4位(28.7%)、「借金・ローン」(19.7%)ではなんと1位になるなど、経済や金銭面での悩みを抱えている人が多い。

 その一方で悩んでいる人が少なかったのが、人間関係に関する項目だ。例えば、個人の悩みとして「不登校・ひきこもり」を選んだ都道府県では42位(0.7%)、「家庭内暴力・DV・虐待・非行」は42位(0.2%)、「孤独」は44位(1.7%)、「パワハラ」47位(1.6%)と、いずれも悩んでいる人は少なかった。

「宮崎県民ももちろんさまざまな悩みを抱えているし、満足できないこともある。しかし、夫婦や親子関係、学校や職場の人間関係など、人と人とのつながりがマイナス面を十分にカバーしてくれており、それが幸福度につながっているのではないか」(田中社長)