客足の落ち込みに頭を抱えているのは、日本一の歓楽街、新宿・歌舞伎町も同じ。その中で連日満員御礼、注目を浴びているお店がある。
今年7月にオープンした「ロボットレストラン」のコンセプトは、“30~40代の男性をターゲットにした、斬新なショーを見せるお店”。露出度が高いダンサーとロボットによるショーが人気だ。
「事前予約制にもかかわらず、平日を含めて連日満席状態です。外国からの観光客にもウケは上々。来店されるお客さまに共通しているのは、“物珍しさと刺激”を求めている点です」(株式会社ジョセンミュージアムの渡邉太郎氏)
「ロボットレストラン」という店名から漂う謎めいた雰囲気や、ロボットやステージ製作にかけた100億円を超える費用がネット上で話題となり、TwitterやYouTubeで知ってお店を訪れる客も多い。
料金はドリンク、フード代を含めて4000円(税込)。約1時間のショーを、1日3~4回公演する。60席用意されている客席前の通路で様々なパフォーマンスが繰り広げられる。メインとなるロボットの他にも、和太鼓、チアガール、バイク、戦車、飛行機など、率直に言って“なんでもあり”だ。
大音量のアニメソングやヒット曲に合わせて踊るダンサー、出現するロボット、渡されたペンライトを振る観客。電飾による光の洪水の中、あっという間に時間が過ぎていく。リピーターが多いのもうなずける。
「携帯電話であれば撮影OK。動画をアップロードするのもお止めしません。ただ、18歳以下のお客様と20名以上の団体様はお断りしています。お仲間同士で盛り上がるのはいつでもできます。ロボットレストランで見知らぬ方々とアツい時間を共有していただき、思い思いの楽しみ方をしてほしいですね」(渡邉氏)
意外だったのが、思ったよりも女性客が多かった点だ。歌舞伎町のど真ん中で水着ギャルが踊るショーという点を鑑みると、6:4という来客男女比はいささか意外に感じられるかもしれない。
「ショーのテーマは“女戦”(ジョセン)。力強く戦う女性たちが、ショーアップされた舞台で一流のエンターテインメントを披露します。その姿に『純粋に感動した』『彼女たちから元気をもらった』という方もたくさんいらっしゃいます」(渡邉氏)
今後は客席の増加を視野に入れつつ、ショーのブラッシュアップを図っていきたいという。万人向けではないかもしれないが、繁華街の新名所であることは確か。都会のオアシスのさらなる進化に期待する。
(筒井健二/5時から作家塾(R))