企業と消費者の心を通わせるには
「意義」が欠かせない

平田 よく、「時代は商品の所有に価値を見出す“モノ消費”から、商品やサービスを購入したことで得られる体験に価値を見出す“コト消費”へ」と言われていますけれど、今はコトとセットのものが本当に多いですよね。

井上 例えば、拙著『ゼロからつくるビジネスモデル』(東洋経済新報社)でも紹介しましたが、国内発のキャンプ用品メーカーのスノーピークもそうですよね。モノというよりも、体験や経験などの「コト」を売っている感じがしますよね。

平田 そうですね。スノーピークの場合、モノコトから一歩踏み込んだ「意義」まで捉えています。これからの時代、「意義」はとても大切です。企業側と消費者がそれぞれの「役割・目的」を意識して共通体験を作っていますよね。

井上 確かに、企業側は「オートキャンプの文化を伝える」という役割を意識しているのではと思います。消費者も、「オートキャンプの文化に触れて楽しむ」という目的がありますね。私自身も、よくスノーピークの店舗で製品を購入するのですが、いつ行っても、製品の利用シーンや、一緒に使う家族のニーズなどを聞いた上で、ぴったり合う組み合わせを一緒に考えてくれます。そして、製品の購買と直接は関係しない、販売員おすすめのキャンプ場なども当然のように紹介してくれたり…。単に決められた製品を消費者に売るだけの販売員ではないな、と思いました。キャンプ初心者から上級者まで、寄り添ってくれています。

変化で成功する経営者と
乗り遅れる経営者の決定的な違いとは?

井上 大きな変化が起こった時、その波にうまく乗れる人がいる一方で、乗り遅れてしまう人もいますよね。

平田 特に会社の舵取りをする経営者にとっては変化への対応が命取りになりますよね。井上さんから見て、成功する経営者と失敗する経営者の違いは何だと思いますか?