河野太郎氏(57)は外相として、後に防衛相として、中国の軍事的台頭や予測不能な米大統領など、日本にとって最大級の外交課題を担ってきた。そして今、行政改革の旗手を任された野心的な政治家の同氏に一つのミッションが立ちはだかっている。ハンコやプリンター、ファクスに打ち勝つことだ。こうしたテクノロジーの起源はさまざまで数十年前から数千年前にさかのぼるものもあるが、9月に就任した菅義偉首相(71)によれば、これらは成長の妨げとなっている。菅氏は行革担当相に任命した河野氏に新たな任務を与えた。電子メールが普及して四半世紀がたつものの、河野氏がトップを務める組織も含め日本の官公庁の多くはいまだに手で触れることのできる紙の書類を好む。日常的なやりとりはファクスで行うよう求め、政府の書式には押印して提出するよう義務付けている。
河野氏 vs. ファクス 旧テクノロジー巡る戦い
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