ワーク・ライフ・バランスを保ち
プロとして活躍できる裁判所
そして、4位にランクインしたのが裁判所です。以前、当連載で紹介した「国家公務員の残業ランキング」でも月間平均残業時間が9.15時間と、比較した官公庁の中で最も短くなっています。
残業が少ないことに加え、休暇が取りやすいなどワーク・ライフ・バランスの良さにこれまで注目が集まることが多かった裁判所ですが、裁判を行うにあたって裁判官、書記官、調査官、事務官といったそれぞれのプロがチームとなって協働し、相談しやすく助け合う文化もあるようです。
【4位 裁判所の職員クチコミ】
「司法機関として、国家公務員として、それぞれ職員は、程度の差はあれど自分の仕事に責任と誇りを持って取り組んでいる。裁判所の仕事は、表に見える裁判事務と、「裏方」としての司法行政事務とに大きく分かれている。どちらもトップには裁判官がいて、絶対的な存在であるが、一般職である書記官や事務官、家裁調査官の意見にも耳を傾けるし、風通しはよい。チームとして仕事をしようという意識が近年非常に高まっており、それぞれの専門性を生かしてチームで仕事をしている」(家庭裁判所調査官、女性)
「当然ですが非常に法令遵守意識が高いです。ミスがあってはならない業務も多々ありますが、ミスが起きにくい仕組みが作られています。非常にアナログな風土があり効率が悪いと感じることもありますが、IT化が進むと推測されます。また、助け合いの風土もあり、当事者対応で困ったり手続きの根拠が分からなかったりした場合でも協力して解決していくことが多いと感じています」(事務官、男性)
「職員同士は風通しよく仕事のことを相談しやすい環境です。事件部では基本的に裁判官が上にいますが、裁判官も話しやすい人が大半で、体育会系的な序列を感じることはありません」(書記官、女性)
国家公務員は上意下達の古い体質で、風通しも悪そう……こうしたイメージを持っているがために、志望していない人もいるかもしれません。しかし、今回紹介したクチコミを見る限りでも、風通しが良く、お互いを尊重しながら、チームワークの良さを発揮している組織もあることがわかります。
国家公務員をすべて一緒くたにせず、自分がいきいきと働けそうな組織を中央省庁の中から探してみるのもいいのではないでしょうか。
(本記事はOpenWork[オープンワーク]からの提供データを基に制作しています)