第一生命の元営業職員による不正が相次ぎ発覚、悩ましい保険の募集人問題

10月に相次いで元営業職員による
不正な金銭の取得が発覚

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 今年10月、第一生命保険の元営業職員による金銭不祥事が相次いで発覚しました。まずは、10月2日に発覚した山口県で元営業職員が起こした詐欺事件ですが、改めて、どのような事件だったのでしょうか。

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 この事件は、第一生命の元営業職員が、高金利が適用される「特別枠」で運用するという架空取引を持ちかけ、10年以上にわたり、少なくとも21人の顧客から約19億円に上る金銭を不正に取得していたというものです。一人当たりの被害額は数百万〜2億8000万円に上ります。

 事件を起こした元営業職員は、第一生命の山口県にある西日本マーケット統括部の徳山分室に在籍していた89歳の女性営業社員です。特に優れた業績を挙げた営業職員に与えられる「上席特別参与」や「特別調査役」という肩書が付与されていました。つまり、事件を起こした女性は長らくトップクラスの成績を挙げてきた優績者でした。

 この事件は6月に被害者から訴えがあって発覚し、社内調査を行った結果、不正が明らかになりました。女性は7月3日付けで懲戒解雇され、併せて詐欺容疑で山口県警に刑事告発されています。ただ現在、この女性は同じく第一生命の営業職員として関西で働いている娘のもとに身を寄せているようですね。

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 この女性は山口銀行の元頭取、現在94歳にもかかわらず特別社友を務めている方と親しかったことも話題になっていますね。