米国大統領選は民主党のジョー・バイデン候補が残っていたペンシルベニア州などの接戦州で勝ち、各州に割り当てられた選挙人の過半数を獲得、勝利を確定させた。
7日、デラウェア州で行った「勝利宣言」ではバイデン氏は米国社会の分断から団結を訴え、当面、新型コロナウイルス対策を徹底することを表明した。
一方でトランプ大統領は郵便投票の不正をあげて法廷闘争を続ける姿勢で、来年1月6日の連邦議会での新大統領確定には不透明な要素が残る。
どのようなプロセスを経て最終的に決着がつくのか、予断は許さないが、「バイデン大統領」のもとでの米国を展望すると、国内に深刻な分断を抱え、対外的には中国との対立の激化など、大きな課題を抱えての船出になる。
「50対50」のアメリカ
分断の深まりが大接戦を生んだ
投票結果は、当初の予想に反して大接戦になった。
選挙日当日は、投票所で行われた分の投票用紙が優先的に開票されトランプ大統領が圧倒的に優勢に見えたが、翌日から期日前投票(郵便投票)の開票が進むにつれて接戦州でバイデン氏が大きく躍進した。