持続的競合優位性資産は、
他の要素と結合(シンセシス)することでさらなる価値を生み出す
グーグルが強いのは、ただ単に優れた検索エンジンを持っているだけではなく、ジーメールやユーチューブのように他の優れたプロダクトと検索エンジンが有機的に結合し、シナジーを発揮しているからだ。下図表のようにプロダクト同士やプロダクトを構成する要素が有機的に結合(シンセシス)し、高い持続的競合優位性を構築するのだ。
持続的競合優位性資産が強力になりすぎると、
外部不経済を生み出すリスクがある
一方で持続的競合優位性資産が強くなりすぎると、それを保有するプレーヤーは知らず知らずのうちに、その権利を乱用してしまうこともある。強すぎるプラットフォームや持続的競合優位性の結合(シンセシス)は、外部不経済が生じてしまい、ユーザーへ不利益をもたらすリスクもある。
2000年のマイクロソフトの抱き合わせによる独禁法の抵触判決や、2017年のEU競争法違反によるグーグルへの制裁金支払い命令、フェイスブックのフィルターバブル問題などの事例がある。