電話やインターネットといった通信インフラを整備し、日本の経済活動を支えてきたNTT――。その通信網の心臓部が都内某所の地下50メートルにある。特集『デジタル貧国の覇者 NTT』(全18回)の#13では、最重要の通信インフラ、「とう道」に潜入した。(ダイヤモンド編集部 執筆:千本木啓文、動画編集:清水量介)
戦時中は防空壕としても利用
ミサイルも地震も耐える堅牢性
その施設が国家的に重要なものであることは、その入り口からうかがい知れた。なにせ、「とう道」に入るには、重い扉をカードキーで4回以上も解錠し、指紋などの生体認証をクリアしなければならないのだ。
とう道とは、NTT東日本やNTT西日本が管理する地下トンネルで、電話やインターネットのケーブルが通っている。日本全国に全長650キロメートルにわたって張り巡らされており、そのうち290キロが東京都内にある。
今回、NTT東から特別に“潜入”を許されたのは、中央省庁や大企業の本社が集中する都内中心部(テロなどの危険があるため、地名は書けない)にあるとう道だ。トンネルは、その場所から郊外へと放射線状に延びている。
重い扉を開け、とう道に足を踏み入れた。