エクセル経営でSVのアドバイスが的確に!
オーナーの信頼度もうなぎ昇り

内田:加盟店の運営の仕組みを極力シンプルにするということですが、一方でSVはどうでしょうか。SVと加盟店の関わりは最近変化がありましたか。

土屋:エクセル経営をスタートしてから、SVはデータを活用してオーナーにアドバイスをしています。SVは加盟店を巡回し、正しい運営が行われているかの管理や、売上アップの改善提案を行います。データを活用することで、オーナーからの信頼度をアップさせたSVが数多くいます。

内田:データを活用する前と後ではどのような変化がありました?

土屋:研修開始から数年後に追跡調査したことがあります。

データ分析ソフトを活用している上位10人、下位10人を調査したところ、一番アクセス数の多い社員は3ヵ月間で1934回、一番アクセス数の少ない社員は3ヵ月で127回でした。この20名の営業スタイルが見たいと思い、それぞれ1日かけて加盟店まわりに同行しました。

すると、データベースにアクセスしていないグループはコミュニケーション能力が高く、仕事はできるが、やり方が属人的でした。店長と交流を深め、信頼関係で店長に提案を実行してもらっていました。

一方、データベースにアクセスしているグループは、データを活用し、それをわかりやすく説明して店長を説得していました。普通の人にはデータを使ったほうが簡単で、やはり後者が標準になっていきました。

内田:ここでもエクセル経営による学習の効果が見られたということですね。

土屋:エクセル経営をきっかけに大きく成長したSVが数多くいます。

あるSVはとても気弱で頼りない感じの人でした。以前、一緒に加盟店を回ったときは、経験豊富な店長に気後れしていました。店長の中には、流通大手で20年間靴を売っていた人や、アパレルショップでカリスマ店員だったなど優秀な人が多くいて、このSVが何か提案しても、聞き入れてもらえませんでした。

内田:データがなかったからですよね。店舗の在庫データがなければ、数字が示せないから、コミュニケーション能力を駆使してオーナーに接することになる。そうなるといくら誠実でもコミュニケーション下手だと成果が挙げにくい。

土屋:その人がデータを示しながら「この製品を仕入れると儲かります」と数字で説明できるようになりました。その結果、オーナーの信頼を勝ち取りました。

内田:加盟店にとってみれば、この人の言うことを聞くと儲かるという存在になったわけですね。

土屋:SVの仕事の標準化も進みました。SVが店舗を回る際の最大の仕事が品揃えの確認です。それが店番を入力するだけでできてしまう「未導入製品発見フォーム」というものがあります。店番号を入力するだけで、その店で扱っていない製品が一覧表示されます。しかも他店で売れている順番に出てくる。これを店長に見せると「この製品を入れていれば、もっと売上が上がっていたのか」と悔しがるのです。

内田:なるほど。

土屋:SVの仕事で一番重要なのは、店舗を巡回し、品揃えを確認し、店長に売れ筋製品を伝え、仕入の改善を促すことですが、SVは「A製品を発注しないと年間で130万円損します」と言えばよくなりました。店長は儲け話には100%乗ってくるから、「未導入で売れ筋上位の20製品をいますぐ仕入れよう」となります。

内田:まさにエクセル経営のパワーですね。

土屋:当社には約150人のSVがいますが、「未導入製品発見フォーム」の新設によって、彼らの仕事の半分はエクセルに店番号入れるだけでできるようになりました。