「また、近年の傾向では“名入れオリジナルギフト”の注目度が上がっています。名前入りのボールペンや土鍋、似顔絵入りのウイスキーなど、さまざまなものに名前や写真をもとにした似顔絵が入ったギフトが人気です。タンブラーや土鍋など、そのまま渡すには味気ないギフトに“付加価値”を付ける人が増えているようです。また、さまざまなものがギフト化することを、我々はギフタイゼーション(ギフト化)と呼んでいます」

名前を入れる業者のプリント技術の向上や、ユーザー側がギフトに使う写真データをたくさん持っていることも、“オリジナルギフト”の普及に一役買っているという。
そして、2020年の最大トピックスでもある新型コロナウイルスはギフト市場にも影響を与えている、と小川氏。
「売れ行き等の数字はまだ出ていませんが、さまざまな変化が表れています。明らかに自粛の影響で、手渡しでギフトを贈る機会が減っている印象はあります。それでも今まで通りギフトを贈りたいという人は、ネットで購入したり、店頭から郵送したりしていますね。ギフトの内容も、入浴剤やアロマなどおうち時間を楽しめるものが選ばれています。食品ギフトもイベリコ豚の生ハムなど、普段は買わないような高額なものを贈っている人が多いです」
ステイホームがキーワードになったコロナ禍では、おうち時間を豊かにするギフトが人気を博した。また、年末年始はさらに世相を反映した贈り物が登場しているという。
「2020年の年末は、忘年会を開く企業が激減しました。そこで、忘年会の代わりにお酒とおつまみのセットをすべての社員に提供した企業も多かったようです」
