1月21日、日本銀行本店で記者会見に臨む黒田東彦・日銀総裁1月21日、日本銀行本店で記者会見に臨む黒田東彦・日銀総裁 Photo:Bloomberg/gettyimages

「具体的なことはこれから点検しますので、先取りして申し上げるわけにはいきません」。黒田東彦・日本銀行総裁は1月21日の記者会見で、3月に公表を予定する超金融緩和策の「点検」についてそう語った。

 その実施を決めた昨年12月以降、黒田総裁は具体的な内容を一切明かしていない。そのため記者会見は禅問答のようになっている。緩和策の副作用対策に重点を置くものではないものの、副作用をできるだけ抑制しつつ金融緩和を効果的に実施するために持続性や機動性を高める観点で行うという。

 日銀内で「点検」は「検証」より格下の概念だ。2016年9月の「総括的な検証」では八方ふさがりだった量的質的緩和策からイールドカーブ・コントロール(金利曲線操作)への移行が決まったが、今回は政策の枠組み見直しは必要ないという。インフレ目標の是非や出口政策も議論されない。

 要は、少なくとも23年4月上旬までの総裁任期中は金利引き上げができそうにないため、オペレーションに不都合が生じ得る部分にファインチューニング(微調整)を加えようということらしい。

 しかし、なぜ「点検」の実施は12月に決定されたのか?