会社がワクチン接種を
出社の条件にしていいのか

◎ポイント4:ワクチン接種を出社の条件にしていいのか?

 ワクチン接種の有無を条件に、会社が社員の働き方を強制的に決めることは、あってはならないことでしょう。

 一般的にワクチンの効果とは、感染しづらくなる、感染しても発症しない、重症化の確率が低くなる、などです。ワクチンは接種すれば必ず効く(新型コロナ感染症にかからない)というものではありません。

 日本で接種が始まる米国ファイザー社のワクチンの効果は、「プラセボ(偽薬)群よりも、ワクチン接種群の発症率が95%少なかった」というものですので十分効果を期待していいと思います。

 しかし、実際どのような効果があるのかは、これからわかることです。それまでは、会社内でのクラスターを防ぐために、ワクチンの接種にかかわらず、引き続き感染対策を継続する必要があるでしょう。

◎ポイント5:ワクチン未接種を理由に、出社を断り、在宅勤務を継続可能か?

 この答えもNOでしょう。ワクチンは接種すれば必ず効くというものでありません。ですので、接種・未接種を理由に、何かを強制することはできないと考えます。

◎ポイント6:接種した社員(等)が「接種していない社員と一緒に働きたくない」という場合は?

 まず、そのような声をあげた社員の感情を理解し共感を示すことが大切です。しかし、そのような理由で会社が何らかの特別な配慮(部屋を分ける、在宅や出社の配慮等)を必ずしなければいけないということはありません。

 新型コロナ感染症に限らず、季節性インフルエンザワクチンを例に考えれば分かりやすいですね。

会社はワクチン接種に
どのようなスタンスをとるべきか

◎ポイント7:会社として、新型コロナワクチン接種に関する社員対応は、どのようなスタンスをとるべきか?

 ワクチンの有無に関係なく、社員たちの今後の働き方をどのようにしたいのか。これが会社として最も考えるべきことでしょう。

 それを社員たちに明示し、その上で社員各々が、接種について考えることが、一番現実的ですんなりいくと感じます。

 個々の社員の訴えに対しては、その訴えの背景にある個々の事情や感情を理解し共感を示すことが大切です。しかし同時に、会社としての方針を法令等に準じて明示し、感情に流されないようにすることが担当者には求められています。