イラン政府は核問題に関する米国との直接交渉を拒否した。複数の上級外交官が明らかにした。交渉は欧州連合(EU)が調整すると提案していたもので、これにより欧米とイランの関係が改めて緊迫する恐れが出てきた。欧米側の2人の上級外交官によれば、イランは欧州での会合について、米政府が会合後に一部制裁を解除するとの保証がまず必要だとし、現時点では出席を見送るとした。EUは数日内に会合を開きたい考えで、米政府も出席する意向を示していた。一方、米政府はイランと直接交渉するまで制裁解除はしないと述べていた。外交関係者らによれば、イランは今回の交渉を拒否したものの、数カ月内に直接交渉が行われる可能性が全くなくなったわけではない。今回の判断は将来的な協議で有利に立つことを狙ったものであるかもしれないという。直接交渉はイランの正月に当たる3月下旬までに開始される可能性もある。